Slumdog Millionaire (2008) / スラムドッグ$ミリオネア

"Slumdog Millionaire" (Scholastic Readers)

あらすじ

主人公のシャマール(Dev Patel)は、インドで人気のクイズ番組『スラムドッグ・ミリオネア』に出演し、幅広いジャンルの問題に次々と正解する。スラム出身にもかかわらず、最終問題を残し、すべての問題に正解したことを不審に思った司会者は、彼を拷問にかけ、不正行為を暴こうとする。しかし、シャマールはインチキなどしていなかった。クイズの答えは、彼が生きてきた経験の中に、喜怒哀楽の記憶とともに確かに刻まれているのだった。

感想

この映画の1番の魅力は、クイズの各問題に正解する理由を、シャマールの一つひとつの経験と結びつけていくというユニークなストーリー構成だと思います!

また、インド社会の裏側がわかるのもおもしろいです。インドはIT分野を中心に優秀な人材を輩出する国家というイメージが大きいですが、見えないところで暴力や不正が存在していた(現在も?)ということがわかります。また、映画の中で、スラム出身の孤児は、犯罪に加担するか、もしくは人身売買を「され」なければ生きていくことが困難ということをほのめかしています。

主演のデーヴ・パテールは、今年のアカデミー賞で6部門にノミネートされている「LION/ライオン ~25年目のただいま~」(4月7日公開予定)の主役、サルーを演じます。彼を世界で一躍有名にした『スラムドッグ$ミリオネア』をぜひご覧ください。

X+Y(2014) / 僕と世界の方程式

久しぶりの更新です!
最近忙しくしていて、長期間手を付けられずにいました。

今回紹介するのはこの映画。
ミニシアターで観てきましたよ。

x+y [DVD] by Asa Butterfield

あらすじ

主人公のネイサン(Asa Butterfield)は数学に関しては天才的な能力を発揮するが、幼いころから人付き合いがうまくできずにいた。いつも一緒にいてくれる父親を突然の事故でなくし、ネイサンはますます自分の世界に閉じこもるようになった。ネイサンの母親ジュリー(Sally Hawkins)は、ネイサンが能力を発揮できるよう、7歳のときに数学の高校教師マーティン(Rafe Spall)の特別指導をつけた。マーティンの勧めで、ネイサンは、数学国際オリンピックのメンバーを決める選考合宿に参加することになった。中国チームと合同で行われる台湾でのその合宿で、ネイサンは中国チームのチャン・メイ(Jo Yang)と出会う。初めての土地と、同レベルの天才たちに囲まれて、ひどくプレッシャーを感じる一方、チャン・メイと過ごすうちにネイサンに初めての感情が生まれるのだった。

感想

映画を観ててとっても心地良い気持ちになりました。「アートディレクターってすごいなぁ」と感じることのできる映画でした。イギリスと台湾の対比は、『ロスト・イン・トランスレーション』を思い出しました。きっと欧米の人はこういうの好きね。漢字とかアジア的な電飾とかね。

一番胸にジンときたシーンは、ネイサンの親とのシーン。小さい頃を思い出して胸がギュッとなりました。特に、オリンピックのメダルより、ネイサンの心の成長を願う母ジュリーの言動にはぐっときました。これ以上いうとネタバレになってしまうので、本日はここまで。

オフィシャルサイト(日本語) / http://bokutosekai.com/
BBC FILMS(英語) / http://www.bbc.co.uk/bbcfilms/film/x_plus_y

Me Before You (2016) / 世界一キライなあなたに

今日は、先日映画館で観てきた『世界一キライなあなたに』をご紹介します。観終わって数週間経つのですが、今になり、ふとした瞬間に思い出し、色々と考えさせてくれます。ネタバレはしませんが、文脈から結末が予想出来てしまうかもしれないので、「予備知識なしで映画を観たいよ」という方は、ブラウザを閉じてくださいね・・・。

Yo antes de ti/ Me Before You

あらすじ

ルー(エミリア・クラーク)は、仕事の見つからない父親の代わりに家族を養うため、地元のカフェで働いていた。しかし、そのカフェが閉店することになり、新しい仕事を探し始める。特別な技術など持っていないために、なかなか仕事を見つけることができずにいた中、やっと見つけた仕事が、首から下を動かすことの出来ない大富豪の息子、ウィルの介護だった。

ウィルが動けなくなったのは、ビジネスマンとして輝かしいキャリアを持ち、美しい恋人と暮らし、仲の良い友人に囲まれていた人生の絶頂期であった。事故のあとは実家に戻り、誰とも会わず、時に狂ったように叫ぶ―まるで死んだような生活を送っていた。

フラストレーションやストレスからルーに辛くあたるウィル。ウィルに邪険にされ、時間だけが過ぎていくような毎日にルーもストレスを感じる。しかし、同じ空間で時間を共にし、少しずつ友情が芽生えていく。しかし、ある時、ルーはウィルが近い将来、スイスの施設で自殺をする予定であることを知る。

切ないけれども幸せなラブストーリー

悪魔のようだったウィルが笑顔を取り戻し、もっと喜んでほしいと願うルー。そしてルーの優しさや可能性に惹かれていくウィル。

ルーの事を好きになればなるほど苦しくなるウィルの気持ちを思うと胸がギュッとなります。ルーを抱きしめたい、キスしたい、共に夢を持ち歩んでいきたい。すぐそこに好きな人がいるのに、何一つしてやれない。だけど、どうにかしてルーの可能性を広げてあげたい。そんなウィルの選択に私は拍手を送りたいし、私も彼のような状況になったときは、自分らしくありたいと強く思いました。

この映画を観終わったあとにすぐ思ったのは、このエンディングに共感出来ない人が多いのではないかということ。映画館を去る途中に、この結末に納得出来ていない女性の声が聞こえました。私も心の中で「わかるわかる。」と相づちをうってました(笑)

ラブストーリーでかつ、「尊厳死」という現代の社会的な大きなテーマの1つを改めて考えさせてくれる物語です。映画館では99%くらいが女性だったのですが、是非男性にも観てもらいたいです。


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The Danish Girl (2015) / リリーのすべて

はじめまして。Yukimaruです。

数年前、英語学習に力を入れていたとき、勉強のひとつとして洋画を見始めたことをきっかけに、洋画鑑賞が趣味のひとつになりました。心が震えるような映画や、素敵な俳優・女優を見たときに、共感し合える人ができれば・・・と常々考えていて、このブログを開設してみました。

The Danish Girl (2015) / リリーのすべて

記念すべき一回目は、今私の中で一番HOTな俳優、マティアス・スーナールツ(Matthias Schoenaerts)が出ている『The Danish Girl (2015) / リリーのすべて』。

予告では女性に変身したエディ・レッドメイン(Eddie Redmayne)のインパクトが強くて気がつかなかったのですが、本編では主人公の妻役であるアリシア・ヴィカンダー(Alicia Vikander)や、エディの友人役であるマティアスの存在感も大きかったです。特に、マティアスの独特の雰囲気。あの一昔前の髪型やスーツの似合う、 ミステリアスで少しプレイヤー的な雰囲気も醸し出せる男はなかなかいないと思います。注目しています。

今回おもしろいと思ったのは、「デンマークを舞台に使われる英語はどのようなものなのか?」という点に着目したこと。妻役のアリシアはスウェーデン生ま れ、旧友役のマティアスはベルギー生まれということを考えると、イングリッシュカントリーではない場所が舞台であれば、主演級がユニークなアクセントを 持っていても見ていて違和感はありませんでした。ちなみに基本的には2人ともブリティッシュ寄りのアクセントだと思います。どうやって、あの英語力を身に 付けたのでしょうか・・・。恐るべし。

内容は、絵を生業としているアイナー(エディ)とゲルダ(アリシア)の若い夫婦が幸せに暮らしている中で、アイナーが偶然に女性性に目覚め、世界ではじめ ての性転換手術を行う、という内容です。手術までの2人の葛藤、その葛藤の中でも、アイナーの女性性への強い憧れと諦め、そしてアイナーの内面的な女性性 が、時間の経過とともに隠しきれず、外側に滲み出てくる、というところのエディの演技は圧巻でした。そして、アイナーの気持ちにフォーカスしながらも、ア イナーを男として愛したゲルダの、「二度と男としての夫とは会えなくなる、しかし愛する夫の気持ちを妻として尊重し、支えたい・・・」という心の引き裂か れるような思いも痛いほど伝わりました。

『リリーのすべて』が上映されていた時期に、レズビアンのカップルを描いた映画『CAROL / キャロル』も人気でしたし、欧米での活動が盛んなLGBT(Lesbian, Gay, Bisexual, and Transgender) に理解を示す人々が増加していることが良く分かります。ただ、リリーのすべてを見ている時に、私は手術シーンで貧血になってしまい(汗)、ドアの外に出て 倒れそうになりました。LGBTについて、頭ではその理念を理解しているつもりだったのですが、性転換手術となると、本能的な部分で受け入れていない自分 がいることを知るきっかけになった映画でした。

エディの演技力の高さ、そしてデンマークの風景の美しさ、芸術を商材としているマティアスの気怠さとエロさのある雰囲気は見ものです。

『リリーのすべて』公式サイト http://lili-movie.jp/

以上のような感じで、ぼちぼちとこのブログを続けていければと思っております。お時間のあるときにでも、コーヒー片手に立ち寄って頂ければ幸いです。そして、コメントなんかも一言で良いので何か残して頂けると嬉しいです。